2018年6月25日 只見町説明会報告

<6月25日只見町での「原子力規制庁のリアルタイム線量計の配置の見直しに関する住民説明会」参加報告>
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只見町までは中通りから高速道路を使っても片道3時間半かかりましたが、夏至直後の只見町は、川霧が立ちのぼって美しい風景が広がっていました。

説明会出席者は20人ほどで、ほとんどは男性で女性は4,5人でした。夜の7時半から9時の設定では子育て中の母親は出られません。日中と夜の2回は必要です。

規制庁側は武山課長、滝田課長補佐、南山統括調整官(福島担当で6月18日の記者会見で説明会について発表した人) その他2人の合計5人でした。資料は子どもだましのようないい加減なものでした。
規制庁の説明は、線量が低くく推移し安定しているところは連続測定をする必要がない。撤去したものは線量の高いところに持って行く。只見町のリアルタイム線量計9台中7台を撤去して2台を残す。それでも監視体制は十分維持できる。撤去しても線量が知りたい場合はハンディ線量計を使ってほしいという、住民の安全を守るという観点は全くないものでした。

これに対して住民からは、以下のような意見が出されました。
・只見町は新潟県の柏崎・刈羽原発に近い。事故が起きたら西風によって放射能汚染される。区長会として再稼働反対の意見書も出している。
・原発事故の影響は続いている、コシアブラなどの山菜とキノコの出荷制限が続き只見の食文化はメチャクチャにされた。放射線は目に見えないので、安心を担保するのが国の責任、撤去には反対。(ここで南山総括調整官が「今年もコシアブラの天ぷらを頂きました、おいしかったです」と笑いながら発言。住民の発言の意味が全く分かっていない様子)
・モニタリングポストを撤去するのなら性能が良いという可搬型を設置するべき。
・風評被害対策にも線量が可視化できるモニタリングポストは必要。(見えないと安全かどうかわからない)
・原発事故で悲しいことが沢山あった。モニタリングポストは原発事故のシンボリックなものとなっている。放射線教育には必要。事故の教訓を風化させたくない。(小学校校長)
・MPが学校にあるのはなぜか、事故が起きたらどうするのかということを教える教材となっている。(中学校校長)
小、中学校の校長先生の意見を規制庁は心に刻んでほしいです。
発言者全員が反対意見を述べ、2021年3月までに撤去する方針との発表だが、撤回や見直しも可能かという質問に、市町村の意見を聞いて方針転換はありうると言いながら、説明会の後どのような結論を出そうとしているのかという私の問いには、これから3年かけて考えるという曖昧なものでした。これから予定されている説明会で出る住民の意見は記録して、撤去させないための証拠にしていかなければと思います。そして判断の主体は被害を受けた住民にあるということを解らせていきましょう。